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路地道 labyrinth

路地道 labyrinth

2018/03/04(SUN)

仕事が忙しかったり寒かったりで1、2月は走れないでいました。
ようやく仕事も落ち着き久々のソロです。「labyrinth」とは迷宮とか迷路のことで、今回はそんな界隈を巡ってみました。

風薫る5月、風光る4月に対して、ようやく春めいてきた3月の風はどう表現したらいいのだろう。水温むという表現もあるが風温むっていうと、なんだか生温かい風のようでどうもシックリこない。春めいてきたとはいえ、朝の空気はちょっぴり冷たいからと言って「風冴える」という表現もピタッとこないなァ。

目指すのは二上山の奈良側、穴虫界隈。



車が多くてちょこっと登坂のあるR165は避け、通称「関屋越え」を選択。
おそらく旧道と思われるルートには府県境に、



各方面の道路元標への里程標(大正9年建)がある。



関屋駅を経て旧道の面影を残すあたり。



排水口の意匠が面白い。



春の陽気に誘われて、カモたちもノンビリと波紋を描く。



逢坂の交差点から二上駅北側の大坂山口神社(逢坂)を経て、



labyrinthの入り口、大坂山口神社(穴虫)。



相撲に大きく関わっていたというこの神社には石積みの桟敷があったり、



古い番付や、



絵馬が奉納されている。



各集落に「組」と呼ばれる相撲組合のようなものがあったようだ。



いよいよlabyrinthに突入。
緻密な石積みと漆喰土塀。



排水口の意匠。
某大手遊園地のネズミっぽいのや、



亀甲型。



なんとなく家紋っぽい。
「中輪に木瓜」?



「隅立井筒」?



思えば「穴虫」って不思議な地名。
間違っても穴に生息する、やたら手足が多い虫ではなく、このあたりはどちらかというと低地で「穴に伏す」からきているが、「穴蒸」とかの表記もある。おそらく当て字だと推測するが、二上山はかつては火山で火成岩が産出されていて、それを採掘する「穴師」という説もある。決して競馬の大穴を狙っている人々ではないが、一獲千金を夢見た人々を「山師」というから、あながち間違いではないような気がする。

重厚な家々を縫うような路地道。



とりあえず路地を出たり入ったりして探索してみる。





竹の意匠の雨樋や、



城壁のような石積みに当時の繁栄が伺える。



鴻池医院。
今は廃業されているが、現当主は東大医学部教授だそうだ。



吉川医院。



駒繋の環。



医術よりも芸術に興味があったようで…。



そんなこんなで、路地道を徘徊。



大坂山口神社(穴虫)馬場組を引っ張っていた大の松為次郎墓所。



イジワルな感じで工事看板に隠れている、



二上村道路元標。



最近、左腕が痺れている状況としては、ここで切り上げても良かったが、まだ昼メシを食っていない。
二上山駅からゆったりとした下りで狐井。大阪王将で酢豚定食を食って当麻あたりへ車輪を向ける。

阿日寺。



平安時代中期の高僧・恵心僧都源信ゆかりの寺。



当麻寺駅前で外せないのは中将餅でなく、どっこいまんじゅう。



留守番しているヨメさんへのお土産に。



渋皮くりがオススメ。

當麻寺。




門前の當麻村道路元標は、上部が折れている。



個人的に葛城の道北端と言っているルートで、



二上山駅から来た道をおさらい。



空き家となっているが、この界隈では最も古いお屋敷らしい。
軒瓦の刻印や、





毘沙門天や戎神。






来た道を戻る。
関屋越えの小さなピークの道標。
「右 たへま(當麻) こせ(御所) いせ(伊勢)」



「左 たハらもと(田原本) ほう里うち(法隆寺)」。



泉州堺の「榮寿」さんが建てたらしい。

国分まで下って、ナガサワレーシング。中野浩一の世界選手権10連覇を支えた。
ちょこっとした路地を入ったところにある。



道明寺天満宮に立ち寄ろうとするが、とんでもなく人出が多そうで東高野街道沿いの道明寺で、しばしホッコリ。



その後も路地道探索を続け、



大好きな商店街を抜けて、



帰宅。


FB友達の投稿をもとにルートを編んでみました。
今まで通過点でしかなかった穴虫界隈に、こんなところがあるとは知りませんでした。
路地道、裏道は面白いです。




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~ Comment ~

No title

自撮りが似合う景色ばかりですね。
斜め後ろからのアングルが好みなのは、パターソンのすり込みですね。

No title

こんにちわ。
自撮りもうまいこと撮れてますやん。

No title

スミだんなさんの見る目がすごいな!
穴虫峠しか知りませんでしたが、こんなにふか~い所なんですね。奈良の新薬師寺あたりの風景に似てるような・・・
3月はどうしても光に目がいきますが、風というと、風ささやく、かな? 春だよ~ってにこやかにささやきあってる感じがしませんか?

No title

> にもさん

穴虫界隈は今井町や富田林寺内町のように、出来上がっちゃった感がありません。にもさん好みだと思いますよ。
斜め後ろからのアングルなのは、10秒セルフではこれが精一杯だからです。

No title

> モゼールさん

事前の調査で良さそうな家並みだったんで、久々の自撮りを狙って大きめの三脚を持っていきました。

No title

> hin*noy*m*さん

狭いエリアをジックリと探索してみるのも面白いですよ。何かヒントがあったら先ずは出かけてみる。いろいろな発見がありますね。
「風ささやく」ってかわいらしい表現ですね。先日の春一番はおっかなかったケド。。。

No title

関屋越えの道標、良く読めましたねぇ。すごいですぅ。説明なかったら分からなかったです。

No title

> De_Gucciさん

旧い道標って濁点がなかったり当て字だったりしますね。位置も、移動されてたりすると合っていなかったりします。
暗号解読みたいで面白いです。
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