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幻の大仏鉄道探索RUN

幻の大仏鉄道探索RUN

2016/06/26(SUN)

輪音RUNです。
先週に続いて梅雨の中休み。お天気の巡りが良さそうです。
久し振りに大仏鉄道跡を走ってきました。宅地開発が進んでいて遺構が撤去されているんではないか、里山の風景は残っているのかと心配しつつ走り始めましたが…。


このルートはランドナーにピッタリなのだが、残念ながら<す>の700Cランドナーは輪行仕様でない。二人のメンバーと柏原市役所で待ち合わせ、JR奈良駅まで自走。
9時30分、総勢9名でJR奈良駅を出発。

舟橋商店街を抜け、佐保川にかかる下長慶橋のたもとにある吉村長慶が記した宇宙経典の石盤をご案内し、皆さんのご機嫌をうかがう。
「…ちゅうことで、北浜の相場師だった長慶さんは、かなりの実力者やったんですね。この橋にも長慶さんの名前がついているし、この西側に長慶寺というお寺まで建てちゃったんですよ。で、その橋の下にレンガが見えるでしょ。あれは平成19年に発見された大仏鉄道の橋台基底部なんですよ。」



すぐ近くには大佛鐡道記念公園。



ここは大仏駅の跡地になる。
大仏鉄道(大仏線)はJR関西本線の前身である「関西(かんせい)鉄道」が名古屋方面からの奈良見物の旅客を当て込んで、明治31年に加茂駅から大仏駅間の路線を開業。翌年、奈良駅まで延伸。
しかしながら後年、木津駅経由の路線が開通し、国有化に伴い明治40年に廃止される。
たった9年しか存在しなかったことから「幻の…」と呼ばれている。

路線跡をたどり黒髪山のピークを越えたあたりから脇道へ入り、農道を行くと鹿川隧道。



実際にこの中を汽車が走っていたわけでなく、鉄道はこの上を通っていた。
黒髪山の急登を緩和するために盛土で築堤し、それにより遮断される水路や道路を確保するためにこのような構造物が建設された。「隧道」と呼ばれているが正確には「橋梁」。

黒髪山越えは築堤されたにもかかわらず25‰という鉄道にはきつい勾配で、マッチ箱と呼ばれるような小さな客車を引っぱったこれまた小さなイギリス製の蒸気機関車は、途中で停まってしまうことがあったらしい。そんな時は乗客が降りて押したとかで、今からでは考えられないのどかな話である。

さてさて一行は路線跡に戻り、しばらく行くと木津南配水池。



「レンガ?」
「いえいえ、タイル張りです。一見バベルの塔のように見えますが、木津名産のタケノコをモチーフにしています。」

最近、TVででも紹介されたのであろうか、以前は遺構をめぐる人はほとんどいなかったのだが、この日は多くのハイカーを見かけた。
おまけに関西鉄道社章のモニュメントやら、



案内看板が設置されている。



パンフレットに至っては、以前は手書きB5サイズの白黒コピー2枚だったのが、フルカラーの立派なもの。昨年2月に発行されたばかり。



訪れる人が増えているんだろうね。

コンパネで閉鎖されていた松谷川隧道も中が見えるようになっている。



コンビニや女子ウケを狙って紹介したパン屋「REGAL+E」で昼食を仕入れて、



このルートで路線跡が色濃く残る道へ。
西側の宅地開発が進み、一時は取り壊しの危機もあった赤橋が残っていた。



で、本日の大仏鉄道探索隊。



ここから梶ヶ谷隧道までは里山が美しかったのだが、開発のために跡形もなくなっている。
ここも取り壊しを免れた梶ヶ谷隧道。遺構の中で唯一、通行可。



鹿背山不動尊でお昼。
以前は鍵がかかっていたトイレも開放されている。

昼食後は加茂駅までの遺構めぐり。
「廃線を歩く」の表紙にもなった鹿背山橋台。



これから路線跡は完全なハイキング道になるため自転車は不可。
道祖神が並ぶ田園地帯から観音寺小橋台を経て、観音寺橋台。



同じような石積みの橋台であるが手前が大仏鉄道のもので、奥は現役の関西本線。

のどかな田園地帯を抜け、



加茂駅到着。
明治30年築のランプ小屋で一連の探索を終える。



さてさて以後はオマケになるが、ここからがミックスモダンな「<す>的なサイクリング」の本領発揮というところ。

府道47を快走し木津駅。
地下道建設時に見つかった古い煉瓦アーチ。現役で鉄路を支えている。



R24から府道745で奈良坂方面へ。じんわりと堪える坂を登り切ったところで旧道に入る。
その入り口にあるのが奈良豆比古神社。「ナラマメヒコ神社」ではなく「ナラツヒコ神社」と読む。奈良豆比古(平城津比古)はこの辺りの産土神(ウブスナガミ)、つまり地の神さん。
境内の奥には樹齢1200年と言われる樟の巨樹がある。
「パワースポットなんですよ。」



「トトロが出てきそう!」
「木の気を感じるには触ってはダメ。女の子も急に触ると怒るでしょ。ゆっくりと手を近づけていくとピリピリと感じる距離があります。それがその木にとって一番気持ちのいい距離で、木の気を感じることができるんです。」



旧い家並みも残る奈良坂をゆったりと下る。



植村牧場のソフトクリームで休憩。



市街地が近づいてきたあたりにある奈良市水道計量器室(大正9年築)を



回り込むと、



奈良少年刑務所(旧奈良監獄)。
明治の五大監獄(千葉、 金沢、奈良、長崎、鹿児島)の1つで、奈良県最大のレンガ建築物。本館と正門は明治41年築。設計は司法省営繕課の山下啓次郎という人でジャズピアニストの山下洋輔の祖父。
ロカビリー歌手の山下敬二郎は全く関係ない。



赤レンガと御影石の組み合わせが辰野洋式に似ているなぁと思ったら、帝国大学工科大学(現・東京大学工学部)で辰野金吾に師事している。
立派なレンガ塀だが、場所が場所だけに短めに癒しの時間を過ごす。



JR奈良駅に戻ってきて解散。
おつかれサンでした。

自走帰還組には西ノ京・斑鳩自転車道で三塔一望地なんぞをご案内しながら、お約束の太田酒造でショウガの奈良漬けをお土産に。




直近で訪れたのは3年前。その時は老舗サイクリングクラブのゲスト参加で、超がつくくらいのベテラン先輩サイクリストを差し置いてコースリーダーを務めさせていただきました。
これが縁で夕凪CCさんやkottaman師匠と懇意にさせていただいております。
案内看板や当時の大仏鉄道の想像図のような絵には少し興ざめしてしまいましたが、開発が進み、取り壊しが危ぶまれていた赤橋や梶ヶ谷隧道が健在だったのでホッとしました。
現役を引退して100年以上経ちますが、こんな遺構は大切に保存していただきたいものですね。






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~ Comment ~

No title

とっても楽しかったです。7月、8月がないのが残念。9月はよろしくお願いします。生姜の奈良漬もGood!でした。

No title

こんばんは、お仕事&輪音ランお疲れ様でした。
夕凪CCとの記事も拝見させて頂きました。この頃は一人であちこち走っていました、まさかこのクラブに入ってスミだんなさんと出会うとは夢にも思いませんでした。

無くなっていた里山の風景が見れなかったのが残念です。
「ええ道」を写真で伝えるのは難しいですね!
走るのが一番ですが・・・(^_^)
ブログをアップするのも一苦労です、ご苦労様です。
またご一緒できるのを楽しみにしています。ありがとうございました。

No title

> way*ut*200*さん

ショウガの奈良漬けはお口に合いましたでしょうか?

暑さに弱い主催者ゆえ、7、8月は夏休みをいただいております。以前はこの時期に新規ルートを開拓したものですが…。

No title

> kanbiさん

無くなってしまった里山では、写真を撮ってる人をよく見かけました。
赤橋から梶ヶ谷隧道まではほんの数百mのゆったりとした下りなんですが、とても「ええ道」でしたよ。
その内、写真を撮ろうと思っているうちに無くなってしまいました。

No title

この辺りは好きなエリアでした。赤橋の向こうが造成地になって景色は一変しましたね。

木津方面にはまだ雑木林の中を走る道が残ってって幸いです。

No title

ご無沙汰です。
今回参加出来なくて残念です。夕凪でスミだんなさんに案内して頂いてもう3年にもなるんですね。その間にKanbiさんも仲間に入って人の縁は面白いです。

No title

> にもさん

心に響く「ええ道」って、なかなか見つかりませんね。

今回も国境食堂はパスでした~(笑)

No title

> nma*d*10*さん

あの時をキッカケに夕凪の皆さんやkottaman師匠と知り合えて、今では輪音にも遊びに来ていただけるようになりました。
これからもよろしくお願い致します。

8月の鰻に参戦予定です~(^^)!!

No title

輪音ランで大仏鉄道遺構巡り、いいないいな参加したかったなあ~っ。自然が残っているエリアは未だ当時の遺構があり楽しませてくれますね。他にも煉瓦教祖様の趣向が伝わってきますよ。今度大阪出張の際は、いろいろ話を聞かせてくださいね。アルプス親父

No title

> RIDOMIさん

来阪される時には、自転車同伴で~(^^)
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