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産業考古学

産業考古学

先日、自転車仲間に誘われて、こんなセミナーに参加してきました。
セミナーの名称は「鉄道遺構・第二の人生ものがたり」というものです。



廃止された鉄道の遺構を中心に、それらの「保存・維持・管理や再利用を考えてみよう」ってお話です。
講師は伊東 孝先生。以前、「崖の上のポニョ」で有名になった鞆の浦の「焚場(たでば=今でいう船のドック)」を調査されたという産業考古学会の会長さん。
なんでこんなことを知っているかというと、お寺のお掃除ボランティアでご一緒させていただいてる方が、この調査に参加されていたそうで…。
もちろんテーマにも興味あったんですが、どこかで聞いたことがある先生であることと、何より「入場無料」、それに誘ってくれた自転車仲間が、
「帰りにイッパイやりませんか~?」
「行きます! 行きます!!」

さてさて、世界遺産では富岡製糸場が登録されたり、最近では各地の明治日本の産業革命遺産の登録が決定したり、産業遺産が注目されています。
それらを維持・管理するのは、当然、お金がかかるワケで、手っ取り早いのは観光地にしてお客を集めれば良いのですが、以前、数十年ぶりに白川郷を訪れた時に、乱立する土産物屋にガッカリしたことがあります。「あの静かな合掌集落はどこへ行ったんや!」と…。
セミナーではドイツや台湾の事例が紹介され、いずれも公園として再活用されていますが、旧い製鉄所跡に観覧車やプールは如何なものでしょうか?
イギリスやアメリカ、そして日本も保存型=元の姿に戻すという形態が多いそうです。
「遺産」として保存されるためには、見栄えやストーリー性(歴史的・技術的・文化財的価値)が大切で、姿や形が変わっても(たとえば鉄製アーチ橋がコンクリートで補修されSRC橋になったり、トンネルがワイン貯蔵庫になったり)、そこには構造物の「第二の人生」があり「哲学」なのだそうです。

上のフロアでは「第二の人生」と「哲学」を物語る展示がされていました。



レンガ教教祖改め「産業考古学(レンガ部門)研究家」の<す>としては、これは外せませんね~(笑)
旧豊州鉄道(現平成筑豊鉄道田川線・内田三連橋梁、国指定有形文化財)。



セミナーに誘ってくれた「産業考古学(ペンキのハゲ具合や鉄のサビ具合部門)研究家」が食い付いたのは、



魚梁瀬森林鉄道。
1911年に建設された高知県の森林鉄道で、その規模の大きさから「日本一」と形容されたそうです。



こういうコンクリも良いもので、「なんやろなぁ?」と思った桁のカギ型の突起物は、



これにワイヤーで枕木を固定して、レールを敷いたそうです。後付けでないので、設計段階で盛り込まれていたのでしょうか。
それにしても、ちょっと危なっかしい気がします。

当時の様子がビデオで紹介されていました。



<す>も行ってみたいところでありますね。
高知県庁の土木に友人がいるので、情報収集できると思います。

さてさてセミナー会場を後にして、向ったのは天王寺。
再開発されて立派になってしまいましたが、下町の居酒屋は文化遺産として登録したいですね。労働者が集うので、ある意味、産業遺産です。



和食が世界遺産なら、大阪のお好み焼きも是非とも登録していただきたいところです。
王道は「豚玉」と「ミックスモダン」ですね。



産業というものはその名の通り、農業からサービス業に至るまで、有形・無形を問わず「モノ」を産み出すワケで、それは技術的なものだけでなく、生活を営む上でとても大切なものなのでありますね。
<す>のレンガ好きもそのようなところに起因してるワケで、日当を稼ぐために職人が一個一個焼き上げ、積み上げ、それを利用する人々もまた、日々の生活に密着しているのですね。

学術的なセミナーからミックスモダンまで、広く、そして深く、産業考古学を検証した一日でした。



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~ Comment ~

No title

〈す〉さん
おはようございます。
奥が深そうですね~‼︎
これだけ語れる〈す〉さんはもう立派な産業考古学研究家です‼︎

No title

> kanbiさん

産業考古学なんて分野があるのは知りませんでした。
産業=近代ってイメージで…。でもまぁ、よくよく考えてみると、人類が集団で生活し始めた頃から「産業」はあるのですね。
農耕民族は米を作り、かまどを作って餅を焼いて売っていたかも知れません。狩猟民族は獲物を捕って、かまどを作ってヤキトリを焼いて売っていたかも知れません。

とにかく「産業」は「生活」に密着し…、………………。
(明日の朝まで喋り続けているかも知れません)
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